コンシェルジュサービスジャパン


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会社概要

仕事と私生活の精神的なバランスが大切。

マーサー・ヒューマン・リソース・
コンサルティング株式会社

代表取締役社長
柴田 励司氏(しばた れいじ)


柴田氏プロフィール
1985年、上智大学文学部卒業。在オランダ日本大使館、株式会社京王プラザホテルを経て、95年マーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティング株式会社に入社。2000年38歳で同社日本法人社長に就任。02年、同社ワールド・ワイド・パートナー、05年10月よりグローバル・リーダーシップ・チーム・メンバー。国内外の企業に対する組織・人事改革のプロジェクトを数多くリードするほか、取締役会改革、M&A、組織風土活性化などの案件に従事。経済同友会幹事、行財政改革委員会・地方行財政改革委員会副委員長、日本精工株式会社 経営諮問委員、在日アメリカ商工会議所人事委員会委員長を務める。主な著書に、『25歳からの10年で会社に負けない自分をつくる』(ダイヤモンド社)、『39歳までに組織のリーダーになる』(かんき出版)、『転職脳を磨く5つの力』(監修)(日本経済新聞社)、『取締役イノベーション』(監修、共著)(東洋経済新報社)ほか多数。

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―  大変お忙しいと伺っておりますが、柴田社長の24時間を教えて下さい。

典型的なパターンですと、朝は5時半から6時の間に起きて20分ほどジョキングをし、経済紙2誌に目を通してから出社します。7時半ないしは8時から朝食会が入ることもしばしばです。その後は30分から1時間刻みで夜までずっと予定が入っています。昼は会食もしくはミーティングをしながら食事をとって、夜も週のうち3回から4回は会食が入っています。帰宅は毎日10時過ぎくらいですね。

― 帰宅は10時頃ですか。家族との会話はいつなさっているのでしょうか?

まずは週末。平日ですと、帰宅するまで子供たちが起きていることもあるので、風呂に入れたり、歯を磨いたり、寝かしつけたりはしますね。本当はそんなに遅くまで起きてちゃいけないんでしょうけど、どうも私が帰るのを待っているような感じですね。

― それでは週末はしっかりと家族で過ごされるんですね。

休めるときは。基本的には家族とコミュニケーションをとるようにしています。

― 仕事とプライベートの区別はどうなさっているのでしょうか?

平日は気をつけないとプライベートが全くないです。ですから計画をしてプライベートな時間を入れ込むようにしています。私の場合だいたい3ヶ月先のスケジュールを作っていますが、その時にプライベートな予定もあわせてブロックしておきます。そうしていかないと、プライベートが入る余地がなくなります。必要なプライベートは先へ先へブロックしていくということをしています。

― それがテクニックになるわけですよね。では、そういうテクニックを使うことで、仕事とプライベートのバランスがとれてくるということですか?

精神的なバランスですね。ワーク/ライフバランスには、いろいろな定義があるんでしょうけど、私は仕事と私生活だと思っています。仕事と家庭と言った時点で、専業主婦のワーク/ライフバランスがなくなっちゃいますから。それともうひとつは時間の使い方。フローの時間とストックの時間を意識して持つこと。フローの仕事っていうのは雑事のような時間、ストックの仕事は自分自身を高めたりする時間です。仕事と私生活、フローとストック、この4種類を絶対時間ではなく精神的なバランスでみるということだと思います。自分でコントロールできているという意識があるうちは、絶対時間に大きな開きがあったとしてもバランスはとれているはずです。

― 忙しくてどうにもならないときの解決法はありますか?

私の場合は秘書がスケジュール管理をしているのですが、内外から私の時間が欲しいという依頼に対して、秘書はできるだけリクエストに応えようとします。1時間の予定を45分、45分の予定を30分と、できるだけ入れ込もうとするわけです。そうすると押せ押せになって身動きがとれなくなってきます。加えて1日平均メールが250から300通あるので、すきま時間に処理しなければない。しかし、ややもするとそのすきま時間もなくなってくると身動きがとれなくなってくる。こうなってしまうのが経験則からわかっているので、1ヶ月に1回くらい半日または一日単位のブロックを作って、遅れているものを一度に処理するようにしています。最近では、海外出張など長時間の移動がこのための時間になっています。

― 柴田社長のようなポジションにいらっしゃる方は、時間をご自身でマネジメントすることができると思いますが、そういったポジションにいない社員はどうしたらよいでしょう。

ポイントはスケジュールを いかに 自律的に管理できるかどうかだと思います。多くの場合自分のスケジュールを乱すのは上司ですね。急に仕事を頼まれて断れないケースなど とか ですよね 。 これを最小限にとどめるためには、 そういうことを想定しながら、時間のブロックしておく。それから 上司とよくコミュニケーションをとって、お互いがサプライズ が するような仕事が ないようにしておく。こういう小さな努力を重ねることで うま 上手 くいくのではないかと思います。

― 日本において今後ワーク/ライフバランスはどう進んでいくとお考えでしょうか?

間違いなく加速度的に進んでいくと思います。というのはワーク/ライフバランスが取れていない環境では人が辞めます。そうなると、組織のサスティナビリティ(sustainability):持続性が保てなくなるわけです。今後ますます生産人口が減少していく中では、人をいかにアトラクト(Attract)してリテイン(Retain)するかが重要になります。その中でワーク/ライフバランスがキモになってくると思います。これができていない組織や企業は、人が集まらなくなります。

 ただ現実的には障害もあります。ひとつには、かつてモーレツ社員で生きてきたような人が中間管理職でいる場合、社長とかがワーク/ライフバランスと言っても目の前にいる上長がそうじゃないと、なかなか現実問題としては難しい。そういう意味では“モーレツ”マインドセットを変えられない方はリーダーの役を降りていただくこともありえます。あとは、これまで御社のようなサービスが社会的なインフラとしてもっと充実しなければならない。幼稚園や保育園も必要ですしね。さもないと人が逃げていきますから、組織としても社会としても推進していかざるを得ないことですね。

― 日本でのワーク/ライフバランス推進の問題は、企業の担当者が始めからこのようなことが実現できるわけはないと思いながら企画を立てている点だといったご意見があったのですが、その点に関してはどう思われますか?

今日本の人口は1億3000万人ですが、2050年には普通のシナリオでいって1億人きります。毎年今の島根県の人口ぐらいが平均して消えていくんですよ。ワーク/ライフバランスに真剣に取り組んでいないと、あるとき本当に人が集まらなくなってしまいます。やらされてるからやるんじゃなく、今やらないと組織の存続ができないという危機感を覚えるはずだと思います。まだよく見えてないんのだと思いますが、危機感が見えてから始めても遅いんですよ。  

 ― 欧米ではワーク/ライフバランスの考えに基づいて、私どものようなコンシェルジュサービスが始まり急成長していったわけですが、日本でこのサービスはどのように展開していくとお考えでしょうか?

ある一定以上の年収はあるが時間がないといった人たちに対しては、間違いなく大きな需要があると思います。現実には収入もそれほどでもなくて時間もない人の方が多い。こういう人たちに対しても支援が求められていると思いますが、その場合コスト的にいって、低賃金の国の方が来てサポートするか、国がバウチャーをだすとかがない限り難しいのが現実でしょうね。
 たとえば、ベビーシッターやメイドサービスなどで他人を家に入れるといった場合に、日本人には抵抗感があったりする、これがもう一つのバリアでしょうね。実際にサービスを提供していてどうですか?

― そうですね。そういった傾向はまだまだありますね。会社でコンシェルジュサービスを付けても利用なさる方が、まだまだ上手に活用できていないというのが現状ですね。ただその点も変化してきているということは実感としてあります。20代・30代の方で、しっかりとキャリアを積んでいる方は、自分の生活に対する満足感が高まるのであれば、ベビーシッターやメイドサービスを含めコンシェルジュを積極的に活用しようという姿勢を感じますね。

そうですか。なるほど。今後はさらにその傾向が強まっていくでしょうね。

 




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